顔の感覚(いたい、さわった、つめたい、あついなど)を脳に伝える神経を三叉神経といいますが、この三叉神経に痛みが起こり、痛く感じるのが三叉神経痛です。
三叉神経は文字通り、おでこ、頬、下顎の3つに分かれており、この場所の単独または複数に痛みを生じます。原因が不明なことも多いですが、まれに脳腫瘍が原因のこともあります。
症状は特徴的で、電気が走るような鋭い痛みが短時間のみ生じます。触ると痛みを誘発する場所があり、トリガーポイントと呼ばれます。洗顔や歯磨き、化粧などで痛みが誘発されることが多いです。
診断で一番重要なのは問診で、脳腫瘍の存在を確認するためMRIを撮影することもあります。また、治療に有効なカルバマゼピンという薬剤を投与し、効果があればこの病気であると確定ができます。
治療はこのカルバマゼピンという薬によることが多いですが、ふらつきやだるさなどが出ることもあり、服用には注意が必要です。
また、帯状疱疹による神経痛、顎関節症、歯が原因の痛み、非定型顔面痛・歯痛などとの鑑別が重要になります。